《11月》トパーズ~ 進むべき道を指し示す「誠実」の石

トパーズの特徴

ブルーやピンク、赤みがかったオレンジなど、実にさまざまな色を持つトパーズ。本来は無色透明な石ですが、和名を「黄玉(おうぎょく)」と呼びます。化学構造によってふたつの種類に分類され、ひとつはOHタイプ、もうひとつをFタイプに分けられます。OHタイプはFタイプのものより希少価値が高く、水酸基が含まれる系統になります。ピンクやオレンジ、イエローなどの色味を持つ、主に「インペリアルトパーズ」と呼ばれるトパーズがこのOHタイプに分類されます。もう一方のFタイプはフッ素が含まれる系統で、色合いは無色やブルーのものがあります。ほとんどのトパーズは、このFタイプのものになります。

また、トパーズは大きな結晶になりやすい環境で産出されやすい宝石です。現在、カットされたトパーズの中で世界最大と言われているのが「アメリカンゴールデントパーズ」というイエロートパーズで、そのカラット数はなんと22,892カラットを誇ります。ブラジルで発見されたこの石は、1988年にスミソニアン協会という学術研究機関に寄付され、アメリカのワシントン・DCにあるスミソニアン国立自然史博物館に展示されています。


トパーズの歴史

トパーズの名前の由来は、ギリシャ語で「探し求める」という意味の「トパッツィオス」という言葉からきています。古代ギリシャやローマでは「太陽の象徴」とされてきた宝石で、古代の人々はトパーズが自分たちに力を与えてくれると信じていたそうです。一例としてインドの人々の間は、心臓の上にトパーズをまとうと、長寿や美貌、そして知性をもたらすと言い伝えられてきました。

先ほどご紹介したトパーズの中でも最上級の価値を誇る「インペリアルトパーズ」について、名の由来の一説には、ロシア帝国の皇后のジュエリーを飾るため、ブラジルからオレンジピンクのトパーズがやってきたというものがあります。インペリアル(皇帝)の名を冠するとおり、王族の人々が身に纏ったものとして各地の博物館などに所蔵されているものが数多く存在します。


トパーズの効果

トパーズの石言葉は「誠実」「希望」「潔白」です。トパーズには、勇気を持って前に進むためのパワーを授けてくれる効果があります。持つ人の直観力をサポートし、今より前進するために必要なものや人を引き寄せてくれるでしょう。自分自身に誠実に向き合うことで、本当に自分にとって大切なことを整理し、希望をもって未来に向かって進み出す、大きな力になってくれます。

また、結婚16年目を迎える記念日のことを「黄玉(トパーズ)婚式」と呼ばれるのをご存知でしょうか。アメリカで誕生したこのトパーズ婚、まだまだ日本では馴染みがないかもしれません。トパーズの持つ意味のとおり、お互いの魅力に再度気づき合い、互いに本当に必要な二人を実感し合える、素晴らしい節目の記念日ですね。


トパーズと相性の良いパワーストーン

・トルマリン

トルマリンの持つ癒しの効果と、「希望」というポジティブなパワーを持つトパーズの組み合わせは、負の感情を排除し持つ人に自信や能力を引きだしてくれるお守りになるでしょう。さまざまなカラーバリエーションを持つトパーズとトルマリン、それぞれの色が持つ意味を込めて身に着けるのもいいですね。


・アクアマリン

アクアマリンの本質を見抜く力と、トパーズの鮮明に物事を見通す力を最大限に高める組み合わせです。今後の行く先に迷ったり、相手の気持ちがわからず悩んでしまう時などに、感情に押し流されずまっさらな心で問題に取り組む「誠実な姿勢」のサポートをしてくれるでしょう。


・ムーンストーン

大切な人との絆を育むパワーストーンとの組み合わせは、お互いに思いやりをもって接することができるようになる、いわばふたりの道しるべに。ムーンストーンには第六感が働くといった効果があり、トパーズの行く先の指し示すパワーをより一層強いものにしてくれます。


・インペリアルトパーズとブルートパーズ

同じトパーズでも、グループの異なるふたつの組み合わせ。インペリアルトパーズには成功を掴み取る力、ブルートパーズにはチャンスをもたらす力があるとされています。受験や就活、起業など、人生の岐路において、トパーズの前向きなパワーがきっと持つ人の未来を明るいものにしてくれます。