《10月》オパール~「幸福」を象徴する七色の光

オパールの特徴

オパールは酸化鉱物の一種で、和名は「蛋白石(たんぱくせき)」といいます。古代ローマ人から「貴重な石」=「opalus」と名づけられたオパール。その最大の特徴は、なんといっても見る角度できらきらと虹色に変化する色と模様でしょう。そのさまざまな美しさを堪能できることから万華鏡にもたとえられました。

成分は、なんと乾燥材のシリカゲルとほぼ同じ成分のシリカ。シリカが乾燥材のそれよりも、さらに小さな粒でびっしりと積み重なってできています。その粒と粒のすき間には水分が含まれ、乾燥するとひび割れてしまうことも。保管する時は、できるだけ日光が当たる場所は避け、他の宝石と接触しないようにしましょう。

オパールにはいくつかの種類があり、私たちがオパールと聞いてまずイメージする虹色の光が見えるものは「プレシャス・オパール」、見えないものを「コモン・オパール」と呼びます。宝石の価値・評価としてはやはり「プレシャス・オパール」の方がその美しさから高まりますが、「コモン・オパール」のその白や乳白色はとてもかわいらしい魅力で溢れ、その甘い雰囲気は女性が身に着けるアクセサリーに最適です。


オパールの歴史

古代から人々に「幸福の石」として愛されてきたオパール。アラビアの伝説では、「天からカミナリと共に落ちてきた」とも言われていたそうです。貴族や特権階級の人々にも好まれ、イギリスのビクトリア女王も常にオパールを身に着けていたといわれています。

オパールが最初に採掘されたのは、1870年ごろのオーストラリアでした。オーストラリアは今でもオパールの主な産出地で、現在世界で流通しているオパールのおよそ9割はオーストラリア産のものになります。オーストラリアで採掘されるオパールには主に3種類あり、地色が白から無色透明である「ライト・オパール」、地色がブラックからダークグレーまでの「ブラック・オパール」、裏側に母岩を残して仕上げたものを「ボルダー・オパール」とそれぞれ分類されます。

ちなみに、オパールは日本でも産出されますが、宝石級のものはほぼありません。福島県で一度宝石級のオパールが発見されたそうですが、2006年に閉山、埋め立てられてしまい現在は採掘が不可能になっています。


オパールの効果

オパールの石言葉は「純真無垢」「幸福」「希望」です。オパールは、そのまばゆい遊色効果から非常に明るいエネルギーを秘めています。オパールの持つ自由でポジティブなパワーは、創造性を高め柔軟な思考をもたらすため、アーティストやクリエイターの方にはとても心強いお守りになってくれるでしょう。

少し変わった切り口として、オパールとネット検索すると「不幸の石」、なんて出てきたりします。それは1829年のイギリスの小説「ガイアスタインのアン」の中でのオパールの描写が、少し湾曲して人々に伝え広まってしまったことが原因だそうです。本来はとても明るいパワーを持つ石なので、ぜひ古代の人々が愛した「幸福の石」の力と美しさを味方につけてみてはいかがでしょうか。


オパールと相性の良いパワーストーン

・インカローズ

淡い乳白色のオパールと、イチゴミルクのようなピンクがとてもかわいらしいインカローズとの組み合わせは、恋愛運を高めると同時にリラックス効果ももたらしてくれるでしょう。恋愛に対するストレス、さらには家庭や仕事での女性が抱えがちなストレスを緩和してくれる、持つ人にとって心強いお守りとなってくれます。


・ラピスラズリ

どちらも「魔除け・厄除け」に適したパワーストーンどうしのオパール・ラピスラズリの組み合わせは、オパールの持つ「幸福を呼ぶ力」を最大限に引きだします。持つ人の内面から幸せを呼ぶ力を授けるラピスラズリと、幸福を引き寄せるオパールのパワーはきっと持つ人をよりよい未来へと導いてくれるはず。


・ブルームーンストーン

こちらも恋愛運に特化した組み合わせ。オパールの虹色にきらめく自由な輝きと、ブルームーンストーンのシラーと呼ばれる青白い輝きは、大切な人とのより落ち着いた関係を築くサポートをしてくれるでしょう。新婚の方や、ご両親へのギフトとしてもぴったりです。