《6月》パール(真珠)~純白の「人魚の涙」は女性らしさの象徴
パールの特徴
鉱物からではなく、生きた貝から作り出されるパール。そのやわらかいホワイトが織りなす美しさは、古くから世界各地で愛されてきました。そのままの形でも充分に美しいことから、大変貴重で価値のあるものとされてきたそうです。「月のしずく」「人魚の涙」など、とてもロマンティックな別名があることでも知られます。生物が作ることから生体鉱物(バイオミネラル)とも呼ばれるパール。天然のものはとても希少で、現在流通しているパールのほとんどは養殖で作られています。
また、他の宝石とは違い4C(カラット、カット、カラー、クラリティ)が当てはまらないというところもパールならでは。パールは、その色、光沢、透明度、形や大きさなどによって評価がされます。
パールの歴史
パールが初めて人間の目に触れたのは紀元前3200年ごろと言われ、その歴史はとても古いものになります。食用に採った貝の中から偶然に発見されたのがその最初だったそうです。紀元前1500年ごろになると、パールについて明確に記された文献も残されています。
先述の通り、現在流通しているパールのほとんどは養殖のものになりますが、パールの養殖技術を初めて確立させたのはなんと日本人。MIKIMOTOの創業者であり、「真珠王」とも呼ばれた御木本幸吉さんです。アコヤガイは乱獲によって絶滅の危機となり、天然のパールが希少である中、1893年に初めてアコヤガイでの半円真珠の養殖に成功。その後も改良を重ね、1905年には真円真珠の養殖も成功させました。彼の功績は国内外に広まり、渋沢栄一の紹介により、「発明王」トーマス・エジソンの自宅に招かれました。エジソンは、「私にはできなかったものがふたつだけある。ひとつはダイヤモンド、もうひとつは真珠だ。あなたの真珠養殖の成功は、おどろくべき発見だ」と絶賛したそうです。
パールの効果
パールの石言葉には「無垢」「純潔」「長寿」などがあります。生体鉱物、貝という生物から生み出されるという点から、生命力溢れるエネルギーをもつとされ、その生き生きとしたパワーが心身ともに癒してくれるでしょう。冠婚葬祭などに身に着けるジュエリーとして、わたしたちの生活の中でも身近にあり、親しまれている宝石ですが、これはネガティブな気を除け、身を護るパワーがあることに由来しているとも言われています。
また、女性らしさの象徴としても愛されているパール。そのやわらかな純白が清楚な女性らしい魅力を高め、より強調してくれるでしょう。
余談ですが、結婚30周年目の結婚記念日のことを「真珠婚式」と呼びます。それは、「富と健康を表す海の宝石」=パールに例え、いつまでも健康・長寿で暮らすことを願うという意味が込められているそうです。
パールと相性の良いパワーストーン
・ラピスラズリ
深い青い輝きを持つラピスラズリと美しいホワイトのパールの組み合わせは、まさに海のような「癒し」のパワーを持つ人にもたらしてくれるでしょう。どちらも魔除けや厄除けなどに用いられ、幸福を呼び寄せる石とされるので、お守りとしてはぴったりの組み合わせです。
・ヒスイ
心身ともにリラックスしたい時、ヒーリングアイテムとして最適な組み合わせとなるでしょう。見た目にも、やわらかなホワイトとグリーンの色味が持つ人の優しいオーラ、雰囲気を強調してくれます。また、ヒスイには「目標達成」へのパワーがあるとされています。活力溢れるパールとの組み合わせによってよりそのパワーを高めてくれるでしょう。
・サファイア
硬度が固く、割れにくいサファイアは「勝負運」や「カリスマ性」を与えるとされ、パールのもつ生命力のパワーとの組み合わせにより仕事運を高めたいときに最適なお守りとなってくれます。起業や就職活動など、自分の基盤を固めたい時に身に着けることで、持つ人の大きな助けとなってくれるでしょう。
・エメラルド
パールとエメラルド、どちらも「家庭円満」へのパワーがあるとされています。女性らしさのシンボルとしてのパール、慈愛をあらわすエメラルドとの組み合わせによって、大切な人とのより豊かな関係を築く力になってくれます。